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ジェネラリストとは

ステートメント

フィジカル×ライフ×ソーシャル=ジェネラリスト

健康への不安や治りにくい病気と生きる人が増えています。
複数の疾病を抱えている人も増えています。
経済格差や社会的孤立、複雑な人間関係など、生きづらさが起因した健康問題も多くなっています。

だから、いま、マルチに診られる伴走型のプライマリ・ケア医が日本にもっと必要です(フィジカル)。さらには、患者の生活背景を理解(ライフ)し、ときに地域にでて、病気の根っこと思われる構造的な課題とも向き合う地域医療のアプローチ(ソーシャル)も必要です。そんなお医者さんがいたら、会ってみたい!と思えるかもしれませんが、それを志向する医師が増えている事実は、とても心強いことです。

そんな医師が増えれば、患者は「私を知る医師」にいつでも相談できる安心を強めるでしょう。健康の不安が「やりたいこと」を妨げている人にとっては、「やってみよう」という前向きな気持ちを引き上げるでしょう。生きづらさを理解して、必要な資源につなげてもらえれば、それは少しだけ軽減するかもしれません。病いがあっても、障がいがあっても、やりたいことができるための伴走者として、全身を理解し、生活を把握してくれる医師の存在が、これまで以上に必要とされています。

いまなぜジェネラリストなのか

  1. comprehensiveness

    複数の疾患や生きづらさを抱える人が増えている。マルチに診られる医師が必要だ。

    患者一人あたりの疾患数は、65才以上で4.6、65才未満でも2.3と、複数の疾患を抱えていることが珍しくありません。一人あたりの受診診療科数を見ても、65才以上で4.3科、65才未満で2.5科とその事実が見てとれます。医師が扱う健康問題はより幅広く、多様になってきた現代。複数の臓器、メンタルに対しても横断的に対応し全身を診ることができる医師へのニーズが高まっています。
  2. continuity

    健康への不安や治りにくい病気と生きる人が増えている。伴走できる良医が必要だ。

    国民の6割が健康への不安を抱えて生きている現代。死亡する人の6割は慢性疾患患者であり、95%の人が、亡くなるとき、全介助または半介助が必要な「障害者」になるのが今を生きる人々が置かれている状況です。医師には一つの疾患を治療するだけにとどまらず、健康への不安を受けとめ、治らない、もしくは、治りにくい病気をもつ人と生涯を伴走する役割が求められています。患者を全人的に診て、仕事や家庭、生きがいなどの暮らしを知る医師だから、継続的な伴走ができます。
  3. coordination

    療養ニーズも多様化している。患者の希望に合わせられるフレキシブルな医師が必要だ。

    がん患者の3割が就労可能年齢(15~65才)で罹患しており、脳血管障害、その他慢性疾患も、病院ではなく働きながら自宅で治療する時代になってきました。うつ病、統合失調症、認知症など精神疾患の多くは、入院ではなく、地域の暮らしの中で継続的に治療が行われています。在宅療養のニーズも15年間で1.5倍になるとの試算もあります。
    患者のニーズにあわせた治療方針の策定、それを支える多様な職種や近隣住民とのスムーズで柔軟性のある連携調整がこれからの医療には欠かせません。病院や診療所、在宅など、あらゆる診療セッティングに対応できるジェネラリストは、そのコーディネーターになりうるのです。
  4. accessibility

    家族構成も変わり、おばあちゃんの知恵袋は伝承されない。なんでも相談できる医師が必要だ。

    世帯構成の中で1/3とトップをしめる単身世帯。体調が悪い時に同居している家族から対処法が伝わる時代は終わりつつあります。たとえ家族が同居していても、お互いに心身の不安や問題を抱えてご苦労されていることも珍しくないでしょう。インターネットには家庭の医学があふれていますが、自分の不調は解決しえません。「私のカラダと暮らしを知る医師」が、近くで家族まるごと診てくれれば、孤立したり重症化することが少なくなるはず。それも医療の役割です。
    また、1,000人のうち、1ヶ月で何らかの体調異常を訴えるヒトは862人、うち医師を受診する人が307人、そのうち大学病院外来受診者は6人、大学病院に入院するのは0.3人との調査結果もあります。プライマリ・ケアになんでも受け止める医師が増えれば、患者の医療アクセスは劇的に改善します。
  5. contextual care

    日本は課題先進国。生活課題や社会構造まで理解し、アプローチできる医師が必要だ。

    経済水準が高いにもかかわらず、社会課題が深刻な課題先進国・日本。貧困、虐待や暴力、閉じこもり、うつ病や自死、各種依存、介護や認知症など、医学的処置だけで改善しない症例が急激に増えています。所得水準や人とのつながりが健康格差を拡げる要因にもなっています。自死の2/3、若年無業者の3/5が健康問題を原因にしているとの推計もあり、医療が生活者の異変に対するファーストタッチかラストタッチ、もしくは、唯一の社会的つながりになるケースが多い現状です。病いの背景まで診るジェネラリストには、生活課題を把握し、地元の人たちとともに患者の暮らしを改善するような「処方」を出すことも期待されています。

さらに詳しく知りたいかたは、日本プライマリ・ケア連合学会の特設サイト「総合診療医という選択」もご参照ください。
また、総合診療医の働きを紹介する映像も併せてご覧ください。

Medical Studioは上記の制作に協力しました。